先ず炭火を熾(おこ)し、そして瓶(かめ)に水を入れるのですが、水屋には水道の蛇口がないため、水を運びこむところから始まります。それが終わると瓶の水を使い釜をかけ、稽古場の道具を清めていきます。そして簾(すだれ)を掛けたり、受付の硯箱等の用意をします。また前日の宿直者は、8時までに内玄関に莨盆と炉の時期には手焙りを置きます。また炉の時期は席中に手焙りを3カ所置きますので、その準備もあります。
稽古場担当の年長の玄関が来ると、掛物を決め、一緒に花畑へ行き、今日の花を切り花入を決めます。
若い玄関は季節の花や掛物、花入とのバランスや感覚等多くの事を年長の玄関から見習います。
今年はコロナウイルス感染症の拡大が懸念されるため、多くの稽古がとりやめになっています。4月は、「春爛漫」を予定しておりましたが、差し控えさせていただきました。何事もなく、平安にお茶の稽古ができることが、どれほど喜ばしいか身に染みて感じながら、一日も早い終息を祈る毎日です。