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書状の冒頭には「大殿様へ昨日お茶を差し上げ、何事もなく無事に終わり、誠に冥加の至りで、ありがたく存じ奉ります」と記し、大殿様へお茶を差し上げ、呉服や銀子などを過分に拝領した喜びと感謝の意を伝えています。続けて当日の茶会の様子や道具組などを詳しく記し、頼宣公には新しいノンコウ作の御紋茶碗に茶を点てて献じたといいます。北山会館の特別展では、この江岑の書状と御紋茶碗が特別出品されています。
この書状のなかで、江岑は随流斎に対し「宗見様をはじめ皆にこの茶会の様子を伝えるように」と記しています。この時、随流斎は和歌山に出仕している江岑の留守を預かっていました。随流斎もこの江岑の書状に対して返事を書き、江岑が大殿様へお茶を差し上げた喜びを綴ったものと思われます。
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