若松の端正な美しさ、勢いの良さそして、常に緑色の変わらないのも目出度さとして、他の草木の類を見ないものです。これを竹や梅と取り揃えて松竹梅と呼んで新春の床を飾る家は多い事でしょう。
それと家の中の神仏を新めてお祀りして新年を祝う習慣のある家庭もあります。
そんな暮しを今回は考えてみましょう。
京都の古い民家では正月の事始(12月13日)の頃になると、歳徳棚(としとくだな)と呼んで新しい年の恵方の神様をお祀りする釣棚を恵方の方角へ向けて釣り下げます。そして正月に新しく使い始めるもの等をこの棚にお供えしておきます。松の内を過ぎ節分に升に入れた豆をお供えする迄この棚は使われます。
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