「蘇民将来」
 そみんしょうらい

各地に伝わる疫病除けの民間信仰。
八坂神社に伝わる話では、旅の途中で宿を乞うた神を 裕福な弟の巨旦将来(こたんしょうらい)が断り、貧しい兄の蘇民将来が粗末ながら泊めてもてなした。この神の正体は午頭天皇(スサノオ)で、日本に疫病をまきに戻ってきた時、蘇民の一族には護符を渡し、災厄を逃れるよう取りはからった。以後、「蘇民将来子孫也(蘇民将来の子孫なり)」と記した護符を貼っておくと、疫病がその家を避けるとされた。
八坂神社は午頭天皇(スサノオ)を祭神としており、祇園祭もこの説話と関連する疫病退散祈願より始まったともいわれている。

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