安土桃山時代の楽焼の陶工で、楽家の初代。中国からの渡来人といわれ、もとは装飾瓦を焼く工人であったが、千利休の意匠による茶碗を焼くようになった。長次郎の茶碗は利休のわび茶の象徴とされ、表千家には、利休が手もとにおいて愛用したといわれる「禿(かむろ)」が伝来している。天正17年(1589)に没したとされる。