楽焼の茶碗。楽長次郎を祖とする楽家(当代は15代)によって、おもにその伝統が継承されている。千利休がわび茶にふさわしい茶碗として創造してから、茶の湯では大きな位置をしめるようになった。黒と赤の二種が多くみられ、轆轤(ろくろ)挽きによらない手捏(てづく)ねの技法が用いられる。