床の間に掛けられる書や画。裂(きれ)や紙で表装され、「軸」、「幅」ともいう。茶の湯の道具のなかで取り合せの中心をなす。室町時代の茶の湯では唐絵が多く掛けられたが、わび茶が大成された千利休の時代には、禅僧の墨跡が重視されるようになった。古筆や歌切、茶人の消息なども掛物として用いられる。