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中置
表千家の内弟子は、「玄関」と呼ばれています。なぜなら、昔は玄関で寝起きをし、留守番をしたので、そう呼ばれるようになりました。10月になると、着物は単衣から袷(あわせ)になり建具も葦戸(よしど)から襖に入れかえます。少し暑さも残る中、朝晩は涼しい風が吹き秋を感じる様になり玄関は稽古場の風炉の灰を押さえなおします。 5月の初風炉の頃には勝手付に置き合わせますが、秋も深まると「中置」といって、畳の中心に置き合わせます。勝手付から真中に置くことにより、少しでも火を客に近づける心遣いです。