新型コロナウイルスの感染を防ぐため、昨年の春から夏にかけて、家元での稽古もとりやめとしました。こうしたことは長い歴史のなかで、おそらくはじめてでしょう。秋になって、家元から講習会場(茶道会館)に場所を移し、万全の感染予防対策を講じながら、お稽古を再開しました。皆さんが集まってお稽古をしているところを見ると、やはりお茶のお稽古はいいものだなあ、とつくづく感じます。
家元にお稽古に来られる皆さんは、毎回々々心新たに一礼して表門をくぐり、お稽古が終わると清々しい気持ちでまた一礼して帰っていかれます。そういう気分はとても大切であるように思います。これまでどおりに家元で稽古をおこない、常のお茶を自然に楽しむことができる日々が早くもどってくることを願っております。
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