家元制度によって茶の湯はきちんと伝承され、今日まで多くの人々が茶の湯に親しんでいる。
前・中編で述べた通り、男性偏向の茶の湯は、その起源から昭和20年敗戦までは、極く少数の男性中心世界の内で実践されてきた。敗戦後復興期における家元制度がもたらした茶の湯ルネサンス―――茶の湯の女性への解放がきっかけとなり、茶の湯人口は史上初の増加を実現させた。
まずは裕福な家に伝えられた茶の湯は、その子女の人々が御家元より茶の湯の免許を取得し教室を開き(主に自宅) 、周辺の女性を中心に教え始める。弟子も又、教授の資格取得を目標に努力し、稽古に精進する。この循環が連鎖し、茶の湯人口は飛躍的に伸長してゆく。この時代の女性には、経済的自立という茶の湯を取り込もうとする明確な動機が存在していた。
炉縁 沢栗 久以作
五徳 笹爪 道爺作
静聴松風
茶好き老人妄言録
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