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可憐にふくらむ蕾、艶やかに咲き誇り、舞い散る頃までも豪華絢爛なたたずまい。誰もが待ちわびる桜の季節、4月。多くの方が花に酔いしれ、そのひとときを楽しむ季節の到来です。
祖母さまも おふたりさまも 兄さまも 十一も誰も 千代花見哉 (覚々斎)
いざ桜 廿四孝の 雨の中 (仙I)
覚々斎の掛物に記された連句になります。俳諧の師である堀内仙鶴と共に詠まれた句。覚々斎が家族とともに家元近くの桜を楽しんだ情景が眼に浮かびます。 桜は古来より、多くの言葉に残されております。鎌倉時代成立の『古今著聞集(ここんちょもんじゅう)』にも「春は桜梅桃李の花あり」とあります。また日蓮上人の『御義口伝』の言葉にも「桜梅桃李の己が位、己が体を改めずして無作の三身と開覚す」とあります。 また、家元にはこのような元伯が詠まれた春の歌が、短冊に記され、残されています。
春ハ花と みな人ことに むかしより
いへともわれハ 茶の目うれしき
またや見ん かたのゝ 花の桜かり
花の雪ちる 春のあけぼの
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