「真の点前」
しんのてまえ

本来の点前の形にて一番格が高い。書道における書体の三体が、茶道や花道に用いられたもの。茶道では「真・行・草」として位が分かれ、それぞれの点前にて扱いが異なる。真の点前は、従三位(じゅさんみ)以上の公卿(くぎょう)が見えた際に行われた。
従三位は、もとは奈良時代の大宝律令(たいほうりつりょう)で制定された官(職)位(身分)のうち、上から6番目の身分。一般には、一部を除く五位以上が、御所の昇殿間(しょうでんのま)に上ることを許された殿上人(てんじょうびと)、そのなかでも三位以上を、政治に携わる太政官の職につける、公卿と称した。

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