「薬玉」
くすだま

5月5日の端午の節句に、不浄を祓い、邪気を避けるものとして、すだれや柱に掛ける飾り物。香りの良い麝香(じゃこう)や丁字(ちょうじ)、沈香(じんこう)などの薬を錦の袋でつつみ、ヨモギやショウブなどを結びつけ、5色の糸を長く垂れ下げたもの。
中国から渡来した風習で、これを肘に掛けると悪疫を祓い、寿命を延ばすとされた。12箇で1連。閏月のある年には、13箇を1連とした。
この薬玉は、9月9日の重陽の節句に、菊の花を包んだものに取り替えられるまで、掛け続けられた。

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