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京の盂蘭盆会は8月におこなうのが習わしです。立秋とともに六道詣りにはじまり、16日の大文字の送り火をはさんで、地蔵盆まで仏様とすごします。行事がおわるころには、暑さも稍々和らぎ9月もすぐそこです。
私どもの美術館は、大文字山と対峙した位置にあり、鴨川辺りに面した広間は、それゆえに「看大の席」とよんでいます。送り火の夜は、正式な茶事でなく精霊送りの催しとして、大文字が点火されると平水指を持ち出し、軒端で大の字を水指の水に映します。その水をいただくと疫病のがれのおまじないになると昔からいわれているからです。点ておえると初服は経机の上に供茶し、大の字に向って一同合掌します。
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木下 收(きのした
おさむ)氏 |
北村美術館館長
昭和13年
京都に生まれる
昭和36年
慶應義塾大学経済学部卒
昭和51年
表千家不審菴入門
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北村美術館のこと
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