京の人達の間には”暑さ寒さも彼岸まで”という言葉があります。誠に言いえて妙な言葉で、長い暮らしの中から出る感慨深いものです。
あれほど猛威をふるった台風も去り、暑かった夏も少し力が弱って来ました。秋ももう目前にあると言えましょう。
この月から、「仲秋の名月」(今年は9月17日)、そして「後の月見」(10月15日)が見られます。
月見には秋草を欠かすことは出来ません。もうすっかり尾花も出揃いました。萩や、りんどう、ふじばかま等、秋を代表する役者達を集め揃えると、奥深い秋が茶室に出来上がります。
そして、朝夕の涼しさと共にまたお茶のことを思い立たせてくれます。
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