|
|
|

 |
 |
 |
 |
惺斎好 交趾紫釉鳳凰模様大水指 永樂妙全造 箱書に「乙卯年為 御大典記念好之」とみえる |
|
芳しい薫りが来る5月。平成より新元号・令和(れいわ)に代わり新たな時代を迎えました。一日より皇室では多くの儀式が執り行われています。皇室とお家元のお付き合いは利休の居士号拝領からはじまり、歴代家元とも度々お付き合いのあったことが記録に残されています。
ふりそむる けさたに人の またれつる
深山のさとの 雪の夕暮
こちらは後西天皇より江岑が拝領した御宸翰(ごしんかん)で、掛物として伝わっております。他にも覚々斎や如心斎は近衞家といった貴人方とのお付き合いがありました。1868年の明治改元以降、「一世一元の詔」の実施により、元号の改元は天皇一代につき一つとなっております。その為この御大典(ごたいてん)の儀は、明治以降は特別な事となったのでしょう。この時代の変わり目に立ち合った家元は惺斎と而妙斎と猶有斎になります。特に大正改元の際には、永楽妙全造の交趾の鳳凰模様大壺水指をはじめ、多くの好み物が出来、家元に伝わっております。数十年に一度の節目に立ち合えたことを、寿いだのでしょう。
|
| |
|