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この極寒の2月も下旬になれば茶道に携わる者としては忘れてはならないのが利休の命日に当たります28日。この日はやはり特別な一日に感じますが、近年は利休忌が3月に行われることが多いですが、本来はこの2月になります。
さてこの時期、お茶事などでお客をもてなす際は暁(あかつき)の茶事が醍醐味でしょう。早朝、日も昇らない時刻から客を迎えます。寄付(よりつき)では常は白湯(さゆ)を出しますが、お汁粉や玉子酒、甘酒などを振る舞います。懐石では早朝ということもあり淡泊なもの、一汁二菜や胃にもたれる焼物などは省き、生魚なども用いません。露地では残燈を用いるなど特別な茶事に思えます。茶事が進むにつれ夜が段々と明けていく中、突き上げ窓や笹戸から日の光を楽しむのもこの茶事ならではの楽しみではないでしょうか。
極寒の寒い中、手焙(あぶ)りに暖まりながら「月夜見梅花(げつやにばいかをみる)」の一句に思いを馳せるのも粋な一時(ひととき)かもしれません。
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