【三彩鉢(さんさいはち) 青木木米(あおきもくべい)作】
大ぶりの鉢。青木木米が金沢を訪れた文化4、5年(1807~08)頃のものと思われますが、デザインが素晴らしい。
雲のような、松の林のような、膨張する銀河の星雲のような図柄です。何かのネットワークをあらわしているようにも見えます。
先日福井に行った時に食した煮物の印象を思い出しながら、用途についてサントリー美術館の学芸員と話をしました。私の想像ですが、底が深くなっていますので、汁をたっぷり張って、煮物(大根・厚揚げ・こんにゃく・里芋)を入れて、その上に鮮やかな緑の菜っ葉(ほうれん草)を置いたら色が映えたのではないでしょうか。
高台には「金城精製」と書かれています。
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