私どもが今まで茶道館に携わらせていただいて来た長い間で、記憶に特に強く残っている仕事がいくつかあります。
そのひとつは、なんと申しましても表門・塀新設及び通路石貼りです。
笛吹先生が茶道館の竣工後に書き残されていた図面をもとに施工させていただきました。
茶道館が20周年をお迎えされるにあたって計画されたものです。
お顔ともいうべき表門とその周りのお仕事で、私どもが携わってきた中でも大きな規模のものとなりました。 もうひとつは利休堂の造作です。
元々、利休像は九畳敷の床横に安置されておりましたが、30周年に向けて清友軒の床の間奥に、新たに利休堂を設けたいとのご要望をいただき、お打合せの結果、不審菴を拝見の上、計画させていただくことになりました。
納まりや寸法などを詳細に写させていただき、縮小したものにはなりますが、できるだけ近いかたちでの造作を心掛けいたしました。 不審菴の拝見から完成まで大変な緊張感のあるお仕事ではなかったかなと思います。
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