世界の喫茶文化

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茶の湯の歳時 中秋
「閑隠席 250年忌…」
如心斎好 閑隠席
その本質は「お茶を頂く」事に尽きます。そこには猶有斎宗匠が常に心に留められていると仰る「茶は常の事なり」という如心斎の言葉。常の立ち居振舞いが茶会の中でも表現される。普段からお茶と共に歩む大切さ。先程の言葉とは対照的に茶道の厳しい部分を表現した言葉と感じます。
それは家族への「おはようございます」から始まる朝の挨拶。食事の際の気遣いは勿論、マナー、そして感謝への気遣いでありましょうか。
栄華を極め、物質の飽和の時代と感じる昨今の日本。改めて日々への感謝。そこに相手を気遣うやさしさと共に謙虚さが生まれる。危機的状況の中で発揮され海外でも賞賛される日本人のマナー。しかし、常にそのことを意識する「茶は常の事なり」。
それは日本人が生まれ持って身に着けている姿勢であり気遣いです。それが「もてなし」に繋がるのではないでしょうか。この言葉の本質と「歳時」にて、日本古来よりある多くの文化の中で「お茶」も「茶道」として昇華した数少ない芸道ではないでしょうか。
そしてこの先もこの二つの事を胸に留め置き、よりお茶を楽しみ、四季折々を歩めたらと思います。
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