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 鉄丸風炉
火箸は桑柄から全て金属製のもの、香も練香(ねりこう)から香木へ替えます。手焙(てあぶ)りや火鉢にさしている火箸、稽古用の桑柄の火箸、灰匙も全て湯通しをして乾かします。火鉢、手焙りによって火箸は全て種類が違うので仕舞う時は注意が必要です。羽箒や柄杓も替わります。従って炉から風炉へ替える準備は、半日以上かかります。 そして何よりも時間がかかるのは風炉の灰押さえです。初風炉の時期稽古場には、鉄丸風炉と鉄道安(てつどうあん)風炉が隔年で出てくることが習いになっています。4月下旬、お家元に蔵から出していただき、玄関が灰を入れます。日中なかなか灰を押さえる時間が取れないので、宿直の時に押さえたりします。時には深夜までかかることがあり、自分の納得できる形を作り出すには、かなりの忍耐と修練が必要になります。 また各部屋にあるストーブも立夏の頃になると片付け、扇風機を出します。
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