世界の喫茶文化

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利休の茶の湯とその流れ

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茶人のことば

表千家の茶事

内弟子「玄関」の一年

四月 三八稽古

五月 初風炉

六月 梅雨の頃

七月 夏を迎えて

八月 残暑見舞

九月 初秋の候

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茶の湯の歳時

茶の湯の菓子

茶室への誘い

利休をたずねる

花所望

六月 梅雨の頃
内玄関に用意された莨盆

内玄関に用意された莨盆

それ以外に、茶会や献茶から返ってきた布巾を洗ったり、献茶式で宗匠方が使われる覆面を作ったり、風炉の時期には灰を押さえたりします。また献茶や茶会の時の資料を作成したり、急な電話に対応したりもします。朝は雨戸を開け、新聞を取りに行き、ガスの元栓を開け、湯を沸かし、鍵のかかっている所を数カ所開けます。そして決まった所を掃除し、8時前にはいつお客様が来られても良いように内玄関の莨盆(炉の時期には手焙り)を用意するので、色々すべきことがあります。
6月は梅雨の時期です。じめじめとした日が続き、宿直者は障子や襖を開けて風通しをよくします。時には乾いた雑巾で畳を拭き上げます。畳を替えたばかりの所は、湿気を含みやすく特に注意が必要です。 月末になると、座布団を夏用に替え、建具を襖や障子から葦戸に替えます。涼しげな葦戸を見ていると、いよいよ夏の雰囲気になります。

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