|
 |
 |
 |
更に古渓宗陳から抛筌斎の斎号を授かり、利休という居士号も受けました。「茶の湯は禅宗より出でたるに依って僧の行を専らにする也。珠光、紹鴎も皆な禅宗也。」という禅宗は大徳寺の禅であり紫野の仏法に外なりません。利休居士の大成された茶の湯がその当時流行していた「カブキ茶」や「書院茶」と根本的に異なっていたのは居士が「小座敷の茶の湯は第一仏法を以って修行、得道する事也。」といっているように禅の修行に依って得た仏道を行ずる。という高い精神性を強調した処にあります。そして「床の間」という神聖な空間を設けて、そこに祖師の墨跡を掛けて礼拝し、お茶を供えて「仏に供え我も戴く」という供養の場を作った事です。茶席は単にお茶を楽しんだり、珍しい道具を鑑賞する場ではなく修行の場となり人格形成の場となったのであります。 |
 |
|
|
|
|