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私は、重責をお預かりする立場として、「和」を大切にしたいと考えております。代々の御家元の和やかな御人柄のように、いつの時代も和やかな集いであり続けたい。和やかであることが、この時代に求められるものではないかと。
さて、ご周知の通り、新元号「令和」の典拠となりましたのは『万葉集』の一節で、天平2年(730)に、大宰府の大伴旅人の邸宅に於いて催された「梅花の宴」で詠まれた32首の和歌の序文から採ったものであります。
初春令月、気淑(きよ)く風和らぐ。
梅は鏡前の粉(こ)を披き、
蘭は珮後(はいご)の香を薫らす。
「令和」に縁のある太宰府の九州茶道館に御家元席が設けられ、日本全国から皆様をお迎えできましたことは、単なる偶然では無く、新しい御代も猶有斎御家元の時代も一節にあるように、「初春の美しい月のように清新で和らいだ時代になる」ことを示しているようでなりません。
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