珠光の佗茶を継承することになる武野紹鴎(たけのじょうおう)も四畳半の席を造っている。代表的な堺屋敷の席は、本勝手で点前座には「ヨシダナ」という道庫が付けられていたという。
この席の塗框(ぬりかまち)の一間床(いっけんどこ)にも名物道具を飾る、とある。つまり唐物を飾る事が重要だった。
茶席は住いの住居とつながっているが、母屋を通らずに通りから路地を経て坪ノ内(つぼのうち)に入り、簀子縁(すのこえん)を上がり席入するのである。
まだ躙口はない。
利休によって四畳半がどのように侘びていくのであろうか。
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