世界の喫茶文化

茶の湯の伝統

利休の茶の湯とその流れ

茶室と露地

形とふるまい

茶の湯の道具

茶の湯の楽しみ

静聴松風

茶人のことば

内弟子「玄関」の一年

茶の湯の歳時

茶の湯の菓子

茶室への誘い

これまでの連載文

利休をたずねる

花所望

茶室への誘い 露地の飛石
表千家不審菴:藪内家燕庵の腰掛待合

藪内家燕庵の腰掛待合

(公益財団法人藪内燕庵)

その空間をつないでいる潜り戸や枝折戸(しおりど)、梅軒門(ばいけんもん)などの中門(ちゅうもん)や、またそれぞれを仕切る垣根など、そのゆっくりと歩む所作の中に、たくさんの見所がある。 このゆっくりとした動きは、茶席の中にまで続いていく。

その歩みの速度を決めているのが、飛石や延段(のべだん)の配置であり、人の動きを完全にコントロールしている。つまり、飛石以外の所へは、足を踏み入れる事はしないので、市中の山居とはいえ、決して迷うことなく目的の茶室まで案内してくれるのである。だからこそ、飛石の打ち方が古来よりやかましくいわれる所以である。
室町時代に始まった書院造りで、池を巡って散策し金閣、銀閣のような塔に登り、闘茶(とうちゃ)などを楽しんだという当時の貴族達の振る舞いは、やがて珠光や紹鴎、また利休の茶の湯の中では、山居の侘びた茶室での茶の湯へと変化していった。

いずれにせよ、日本庭園の伝統的な飛石の据え方は、大変難しいとされている。 飛石の打ち方で、利休は「わたりを六分、景四分」といい、織部は「わたり四分、景六分」といったと伝えられている(『石州三百ヶ条』)。利休は実用を重んじたが、織部は非常に大きな飛石を据えるなど、景観の美を重んじたということである。茶の湯に対峙する利休の姿が見えるように思える。

  
Japanese Tea Culture 前ページ次ページ

表千家不審菴:表千家不審菴のこと

表千家からのご案内表千家北山会館表千家不審菴:ご覧になられての感想表千家不審菴:お問い合わせ
表千家同門会のこと
Copyright© 2005 OMOTESENKE Fushin'an Foundation. All Rights Reserved.