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昭和55年、而妙斎宗匠のご襲名に際し、新築された表千家の旧事務所の3階で十備会が開催され、「松」をテーマにしたお道具を職家がつくらせていただきました。私は「交趾若松食籠」をつくり、また、「松」にちなみ、而妙斎宗匠が宗員ご襲名の折にお好みとしてくださった「金襴手三葉蓋置」もあわせて出品いたしました。
会場は和気藹々とした雰囲気で、而妙斎宗匠には、ご襲名されてからこれが最初の十備会であられたこともあり、今でも印象深くご記憶に残っていると伺っております。
平成3年の十備会は、京都新聞社協賛で岡﨑の国際交流会館で開かれました。それまで十備会は、数寄者の方や関係者だけに案内を出していたのですが、はじめて一般の方にも宣伝をいたしました。はたして、どれくらいの人が来てくれるのだろうかと不安でしたが、「長蛇の列になっているよ」とお客様にお声がけいただき、ほっとしながらも嬉しかったのを覚えています。
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