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ところで、私は即中斎宗匠には直接教えて頂きたかったのですが、惺斎宗匠から教えを受けておられた先生が相国寺の近所におられ、その方に茶の湯を教えて頂いたのでした。その方は吉田喜美先生であり、弟子入りしてからは庭掃除から水屋仕事等を一年程指導して頂き、ある日、「あなたは、これから御正客をすることになるだろうから、まず濃茶をやりましょう」と言われました。それからというもの正客の心得から役割について、それこそ徹底的にしごかれました。その教えが生涯自分の基礎となっています。そもそも私に吉田先生を紹介していただいたのは久田宗也(尋牛斎)宗匠であり、私はいまだにこの両先生には感謝の念で一杯であります。
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