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しかも、見せかけではなく、心の根底から出発して高い品格をそなえ、そののちにすべてを否定して冷えやせた、枯淡(こたん)の境地に至ってこそ面白いのだと主張しています。
珠光の生きた室町時代には、和漢連句(わかんれんく)という新しい文芸がはじまり、盛んにおこなわれるようになりました。それは、上の句を和歌で読めば、下の句を五言の漢詩の一句でうけ、さらに和歌、漢詩を二句、三句とくりかえしながら楽しむ文芸です。和漢連句は、まさに和と漢を兼ねそなえた文芸でした。珠光は、こうした文芸にも大きく影響を受けていたのでしょう。そして、和と漢の二つの要素が一体となった茶の湯を主張したのです。 |
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