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利休作 竹一重切花入 銘 園城寺 東京国立博物館蔵 Image:TNM Image Archives ※禁無断転載 |
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天正18年秀吉の北条攻めにしたがった利休は、小田原滞陣の折、韮山の竹を以て尺八、一重切、二重切の竹花入を作ったと伝えられます。
一重切花入は正面に割れがあり、この景色を弁慶が引き摺った園城寺の釣鐘の割れになぞらえ園城寺と名付けたといいます。
花を入れる一重の窓と竹の節を生かした花入ですが、正面の割れ目から水が漏ったといいます。
利休が使用した折、客から花入から水が漏ることを指摘されたとき、利休は「この花入の水が漏るところが命です」と答えたといいます。利休の水に対する感覚と美意識を伝える話しといえます。この花入は少庵に伝えられ、後に松平不昧、そして松平家から東京の国立博物館に寄贈されました。
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