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不審菴の扁額

不審菴の扁額

それはさておき、表千家を代表する茶席といえば、利休が参禅の師である古渓宗陳(こけいそうちん)に庵号をもとめてあたえられた「不審花開今日春」の詩句から命名された不審菴に帰するのである。
最初は大徳寺門前に仮住まいしていた利休の屋敷に少庵が居をかまえ、後に利休が四畳半の茶室を造り「不審菴」と命名することに始まる。 当初は五尺の床、壁は薄墨色の紙張付でまだ土壁でなかった。 不審菴を冠する茶席は時代と共に変化したが、すでに少庵の時代には点前座の向うを茶道口にする珍しい三畳台目が出現していた。家の間取り上やむを得ず生み出された形式であったが、江岑以降の不審菴はそれを元にして定まったという。
昭和17年に没した詩人「北原白秋」の詩に 「薔薇ノ木ニ 薔薇ノ花咲ク ナニゴトノ不思議ナケレド」 という一節がある。まさに古渓和尚が利休に与えた庵号の心を表しているといえる。 薔薇の木に薔薇の花が咲く、本当に、何の不思議もないけれど、自然の生命の輝かしさの前には、誰も目をみはって立ち尽くすしかないのだろうか、と解説にある。 古渓和尚の隷書体の扁額に、じっと目を凝らしてみたい。

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