茶はtea cinencisという学名を持つ植物で、製法によって紅茶になりウーロン茶になり緑茶になります。もっとも茶のなかには、大葉種といわれる紅茶に向いたものと、小葉種といわれる緑茶に向いたものなど、いくつかのバリエーションがあります。茶の木は本来、照葉樹といわれる楠や樫や椿などの下生えとしてみられたものですが、やがて茶園がひらかれると、茶摘みのしやすいかたちに仕立てられ、こんにちでは静岡で見られるように、機械で摘みやすい畝(うね)じたてに成形されているものが多いようです。 茶の木は4月ごろ新しい芽をのばし、その若葉を摘んだのが新茶となります。そして、7月ごろに二番茶といわれる新しい芽が摘まれます。その後は茶の葉が堅くなるので下級の茶になりますが、晩(おそ)く摘む茶という意味で晩茶(番茶)といわれます。また新芽が出てきたときに、茶の木の上に覆いをして太陽光線をカットすると、芽はよりたくさん光線を受けようと葉緑素を増やし、やわらかく大きくまた甘みのある茶の葉ができます。こうした覆いの下で育成する茶から玉露や抹茶がつくられます。
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