中央アジアではバター茶と呼ばれる独特の茶がひろく飲まれます。中国で生産された団茶をくずして湯で煎じ、それにヤクのバターや塩、場所によってわずかな石灰を加えたりして、よく攪拌し加熱して飲みます。チベットの寺院などでは、このバター茶を栄養補給として飲みながら修行をする風景を見かけます。また、バター茶ではったい粉をねって間食にすることもあります。そのほか東南アジアには食べるお茶といわれる茶の漬け物があります。タイのミエン、ミャンマーのラペッソがそれです。茶の葉を束ねて蒸し、これを密封して漬け込み、約3週間程度発酵させると、すっぱい茶の漬け物風のものができます。ピーナッツやニンニクなどと一緒に食べる習慣があります。このように、世界各地に茶を利用する独特の文化が展開していることがわかります。
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