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随流斎は「茶之十徳」の記述の前条で、「建仁寺開山の栄西禅師が中国に渡って日本に菩提樹と茶の二種を持ち帰りそれから五百年余りになる。栂尾高山寺の開山である明恵上人は文覚(もんがく)上人の弟子であり茶を植える」という伝承を記しています。
お茶の十の徳が、滋養や薬用の効用だけではなく、禅の教え、さらにはのちに利休居士が大成することとなる茶の湯にも通じる、心の効用を示していることが注目されます。
『延紙ノ書』は、随流斎が晩年、後嗣のために茶の大要を書き記した覚書です。随流斎が、「古キ釜」を通して、次の家元に伝えたかったことを彷彿といたします。
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