【大意】
わたしたちは、このように(茶の湯に)正直であることを、よく心得ておくべきです。
元伯宗旦が、慶安2年(1649)10月8日付で、息子の江岑宗左に宛てた手紙のなかに見えることばです。この前には、次のようなことが書かれています。「こちら京都では、さびていることは流行らないと噂する人がいます。それは心得ておかなければなりません。しかし、茶の湯の師匠たちは、いい加減なことを数年言っているから、それが茶の湯の表面に出てしまいます」。続けて「うつけ(おろか)と言われても、われわれはこのように茶の湯に正直であることを、よく心得ておくべきです」と言っています。